2016年10月16日
<捨て子の保育所>
ヤンゴン随一の高級サービスアパートメントのすぐ隣にある保育所。
6か月から10年生までの子供らが生活しています。
ここの子供らは、パゴダや病院で捨てられていた子、両親が亡くなって孤児になってしまった子ら。警察に届け出があった子だけ預かっています。
今は68名(男34名女34名)
政府からの補助金と寄付で運営されています。
3歳までの子らのところにいったら、皆抱いてほしいと近寄ってきます。
抱いてあげると、とても安心した顔に変わったのが印象的でした。(さすがにちょっと泣いてしまいました。)
園長の言葉「この子らはラッキー。ここまでたどり着けない子供らはまだまだたくさんいる。」
地方から都市部に働きに来て、田舎の親に内緒で付き合い出産。
実家に伝えることができず・・・みたいな若者も増えているそうです。
今後、経済発展とともに、増えて来そうで心配です。
スタッフは皆公務員。24時間体制で皆がんばっています。
<男性専用職業訓練センター>
先の保育園卒業生や、全国にある同様の施設から送られてくる子、親がどうしても育てられず警察に届けた子、ストリートチルドレンとして路上生活で補導された子ら、8歳以上の小ー高校生までの男の子ら98名が共同生活しています。訓練センターというより、ここから国立の小中高校に通いますので、どちらかというと共同生活している施設というイメージです。
大学までいくのは全体で1-2名程度。大工などの職業訓練をしし、その道に就職していっている子らも多いようです。
<女性専用職業訓練センター>
こちらも男性専用のところ同様の施設。こちらは小学校は自前で教えています。
男性のところよりも、しつけもしっかりしている印象です。
勉強している小3、小4 の子供らに将来に夢、大学に行きたいか聞いてみました。
皆、色々なことを語り、大学にいきたい!と話していました。
この年代ぐらいまでは、まだ大学に行きたいと考えるようです。
大学進学率が10数パーセント、そもそも高校卒業が30数パーセントで、中学と高校の授業内容がかなり異なり、高校に行くのを断念する子が多いと先生が話していました。
全体の底上げには、この辺りから手をつけていかないといけないように感じます。
<犯罪者の更正施設>
6歳から18歳までの窃盗など犯罪を犯した少年らが生活する職業訓練センター。
ここも政府からの補助金と寄付金で成り立っています。
300名が犯罪経験者、120名がストリートチルドレン。
こちらも職業訓練センターではありますが、どちらかというと共同生活の場所で4年生まではここで勉強を受け、それ以上は周辺の学校に通っています。
こちらも13-16歳ぐらいの子供が多いとのこと。
勉強に脱落して、田舎から都市部に出てくるも仕事が見つからず。
そして犯罪を犯してしまう。
少し前は、家の軒先のサンダルや服、食べ物の窃盗などが多かったのが、最近は圧倒的にスマートフォンを盗む子が増えているそうです。
同年代の子供らがスマートフォンを持っているのを羨ましく思い、つい手を出してしまう。最近は防犯カメラも普及してきているので、よく捕まるそうです。
課題は中学から高校への進学。ここが一つのポイントなのかもしれません。
ここでは、僧侶に説教をしてもらったり、あと露店の魚販売から成功し、マンダレーで本の普及活動している人らも招待しているそうです。
*いずれの施設も社会福祉省管轄ですので、訪問には政府からの事前許可が必要になります。ご協力ありがとうございました。