2021年01月10日
外国人技能実習生の実態について放送された、NHK-ETV特集を、最近は人材セミナーで紹介させてもらっています。
コロナ禍で影響を受けた技能実習生を軸に、受け入れ企業や監理組合の実態だけでなく、送り出し機関や、海外での過剰な接待など、多くの視点で紹介されている秀作です。
まさに、こういったドキュメンタリーを作りたかった!という内容です。立場上コーディネートできませんが…。
番組を見て、その内容に全く違和感はなく、実際、私が10年前に中国の送り出し機関を視察した時に経験したことばかり。その現実をみて高度人材からはじめようと、10年前に決めました。
弊社でも、ある日本の監理組合から、パガンに行きたいとリクエストがあったので、弊社グループ会社の旅行会社で見積出したところ、お金取るの?との質問。
無料での手配をお断りしたら、別の送り出し機関は手配してくれるので、そこと取引することにすると言われ、どうぞー。とお断りしたこともありました。
その旅行費用を負担させられるのが実習生かと思うと、心痛く感じたものでした。
番組はベトナムが舞台でしたがミャンマーもほぼ同じことが問題になっています。
ただ番組では、監理組合と受け入れ企業が悪、となっていましたが、そこだけ改善すれば解決するとは思えません。受け入れ企業、監理組合がきちんと責任もって受け入れることは大前提。
問題の根源は、来日前に外国人が考える日本での生活や仕事と現実が異なっている。聞いてきたこと、想像と現実が違うこと。そして日本へ行くまでの不透明さにあると思っています。
その情報差異が小さければ小さいほど、日本での生活が上手くいっているのではとも感じます。
情報差異をいかに小さくできるか。送り出し機関が取り組みべき課題と感じ、21年度もこの点をミャンマーから発信していければと思います。
NHKオンデマンドで視聴できますので、ご覧になってない方はぜひ視聴してみてください!
カテゴリ:会社関係,実習生・グルーバル人材