2005年06月27日
6月17日に封切りされた「True Love(英語名)」。日本でロケが行われた話題の映画でミャンマーでは初めてとなる英語字幕と日本語字幕がつけられています。先日私も見てきました。
この映画の企画そして脚本は1988年ミャンマー国内の民主化デモで日本へ逃れ、難民認定第一号を受けた「ミャミャウィン」さん。彼女については賛否両論ありますが、今回それは置いておいて、長年日本で生活している彼女が脚本したこともあり、日本を扱う映画にありがちな、日本人から見ておかしいという場面はほとんどなかったと思います。
映画では「ミャミャウィン」さんが日本滞在中にお世話になった日本の人たちがエキストラ役で登場し、舞台も彼女の住んでいた伊豆を中心に展開されます。また、ミャンマー人女性と恋に落ちる日本人役は「ミャミャウィン」さんの息子が演じています。彼は日本人でミャンマー語は全くわからない設定で、片言ミャンマー語で会話し会場に笑いをもたらします。彼の現在の職業は俳優。ただミャンマーではまだまだほとんど知られていない(売れていない)俳優で、日本で育ったということもあり日本人のような日本語を話されるので、多くのミャンマー人は日本人だと思っているようです。
ストーリーは出稼ぎで日本にて働く父親を娘が日本を訪ねます。そこで父親は昔訳ありで別れた彼女に再会、娘は保証人になってくれた日本人社長さんの息子と恋に落ちます。
そして、最後は水戸黄門さんが印籠を出すように、ミャンマー映画ではお決まりの「主人公が死ぬ!」という映画展開になり、あっという間に父親が死んでしまい、恋も終われせ娘はミャンマーに帰ってジ、エンド。
ストーリーはともかくミャンマーと日本の交流を深める映画として、それぞれの文化や景色、習慣等をおり交ぜながら、ストーリーは展開していきます。
映画が封切りされた初日は国営のミャンマーテレビ局もかけつけ、ニュースで大きく報道されました。私も映画館で見終わった人々にどうしてこの映画を見にきたのですが?と聞いてみました。すると最も多い答えが日本で撮影したから。でした。普段映画を見ないという人も日本を見たいからという理由で見にきている人も結構おられました。
少しの情報しかなかったミャンマー人が日本でどういった生活しているかが、わかったのでよかった。という意見が結構ありました。日本は彼らにとって出稼ぎの場所としても憬れですが、詳しい情報はなかなか入らず、知っているのは鎌倉の大仏と富士山といったところです。そんな中、ストーリーにお寺がたくさんある、祭りがある等ミャンマーと共通する文化等を紹介し、それらが共感を得ていたようでした。
カテゴリ:文化