2020年08月13日
国際人材協力機構(JITCO)主催の【第28回外国人技能実習生・研修生日本語作文コンクール】に応募した日本で働いている各国の技能実習生の作品(2971編)の内、ジェイサットアカデミー卒業生である技能実習生一人が入賞しました!
まずはご一読ください!
彼女は今、ビルの清掃やベットメイクの研修をしています。
来日当初、友達から、大学卒業して掃除の仕事をやっていることが恥ずかしくないのか?とよく聞かれ、自分でも恥ずかしく感じていたそうです。
ところがある日、自分がベッドメイクした部屋に宿泊したお客様が、その仕事ぶりに、笑顔で感謝してくれたそうです。
そして、自分が行った仕事がお客様に喜びになることが、私にも喜びになることに気づいたそうです。
技能実習制度とは、OJTを通して技術移転する制度と認識をしています。日本で学んだことが帰国後生かされていないのがこの制度の問題と言われることも、しばしばあります。
私は技能実習制度は、日本で学んだ職務内容・技術をそのまま移転することだけが目的ではないと考えています。日本人でも、転職し同じ職務内容をやり続ける人は多くはないと思います。もちろん転職時に前職の職務内容に固執することはありますが、採用側もそれがすべてではなく、前職の仕事の経験は職務内容が違っても使える部分が多いと理解していると思います。
今回入賞した彼女は、まだ来日半年です。研修期間3年間でN1を取得しようとする彼女の日本語習得意欲もあり、彼女が研修を終えミャンマーに帰国したら、ビルメンテナンス業以外の企業からも採用依頼があるのは間違いありません。「お客様に喜んでもらうことが生きがい」というスキルを学んだ彼女の技能実習生活は、今のところ成功だと感じます。
最近よく聞かれるのは、有料介護施設がほとんどないミャンマーに、介護技能実習生は意味があるのか?ということ。ミャンマーが高齢化社会に入るのは30年後。当然、それまで介護需要など多くはありません。
介護研修からは介護技術以外にも、多くのことが学べるに違いありません。
彼女らは研修後帰国し、すぐに介護施設で働かなくてもいいと思っています。他の職種でも十分日本で習得した技術を移転してくれるのではないでしょうか。
さらに言えば、日本にいく介護技能実習生の多くは20代前半。30年後といえば50歳前半。帰国後すぐに介護の仕事がないとしても、彼女らが40歳後半になる頃は経営者として、現場責任者として必要とされていると容易に想像できます。
彼女の作文の最後はこの言葉で〆られています。
「日本の技能実習生の皆さんにも、ぜひ自分の仕事の素敵な価値をみつけて欲しいです」
カテゴリ:会社関係,実習生・グルーバル人材