アフガニスタンで人道支援活動を続けてきた中村哲さんの活動を20年以上に渡り記録してきた谷津監督をJ-SAT単独でヤンゴンにお招きし、J-SATアカデミーの在学生を対象に、映画「荒野に希望の灯をともす」の上映会及び谷津監督による特別講演会を行いました。
谷津監督との出会いは2001年に遡ります。2001年に初めて日本の番組コーディネートを担当した際のカメラマンが谷津監督でした。取材時に同行し、中村医師の活動やタリバンの話を聞く中で、現実と報道の違いに驚き、そして、ミャンマーの現状を正しく日本に伝えないと!と、、その後ミャンマーにおける日本の番組コーディネートを事業の一つとして、これまで150以上の番組制作に関わってきました。
昨年、宮古島を訪問した際、中村哲さんのファンというバーのオーナーにお会いし、宮古の若者らに知って欲しいと願っておられました。そこで谷津監督のことをご紹介し、宮古にお越し頂き、映画を宮古で映画を上映しよう!となりました。
宮古島での上映の打ち合わせのため、久しぶりに谷津監督に東京でお会いしました。映画の話や中村医師の普段の姿をを聞く中で、ぜひJ-SATの社員や日本での就労を目指すJ-SATアカデミーの生徒たちに「等身大」の中村医師の話を聞いてもらいたいと思い、宮古とともに、ミャンマーにお越し頂きたいと思い、ヤンゴン特別講演を依頼。そして、今回の特別講演が実現しました。
上映及び講演会は、まずJ-SATアカデミーの在校生及び教師314名を対象に行われました。生徒らには、自らの置かれている状況と重なる部分が多く、涙する生徒も多く見られました。谷津監督からは、中村医師が「利他」の精神を最も実践した人物でした。私(谷津監督)は70カ国以上を取材で訪問しましたが、ミャンマーが利他(ミャンマー語のプラヒータと合意語)の精神が最も浸透している国であること、日本の方々にその心を伝えてほしいというメッセージが届けられました。
私も以前映画をみたことはありましたが、コロナ、政変後見ると全く違う印象を持ちました。最も印象に残ったのが、自然災害で用水路が土砂で埋まり、長年の経験や実績が一瞬で振り出しに戻る大災害の場面。
自分たちとは関係ない力により一瞬で振り出しに戻された経験を重ね涙が溢れました。そんな中でも、中村医師は再び立ち上がり、より大災害前よりも良いものを完成させるシーンを見て、どんな状況であっても「希望」を持ち続ける大切さと、それを裏切らない結果を示す映像。先行き不透明な状況ですが、ミャンマーで踏ん張る人々のためにも「希望」を少しでも見せ続けないとと、強く心に誓いました。
講演会は、弊社の社員向け、
在留邦人向けにも行いました。
在留邦人向け上映会は、後援として「在ミャンマー日本大使館」、協賛として「日本ミャンマー商工会議所」「ヤンゴン日本人会」にご協力を頂き、講演後、多くの方から感謝して頂きました。
中村医師は当然凄い方ですが、谷津監督がおられなければ、その功績は埋もれていたと思います。谷津監督と知り合えたことに感謝するとともに、これからも多くの方に中村医師そして谷津監督のことを知ってもらえたらと願っています。
尚、講演会はYahoo News、NNA でも記事として配信されました。
https://www.nna.jp/news/2611708